「ふー、さっぱりした。いいこにしてた?そろそろインクも乾いたかな。」
バルーンギャグを取ってくれたけど、私の顔は涙と鼻水でぐちゃぐちゃだった。
「で、まさかとは思うけどイッてないよね?」
「…イッてない…よ…」
「ほんとに?」
頷くと彼はニヤっとする。
「じゃあ確認してみようか。」
そう言った彼の手にはビデオカメラが…。
「確認する間一人で遊んでて。」
とビニール袋を被せられ首のところでゆるくベルトを二重にしてとめた。
どうしよう…イッてないって言っちゃった。嘘ついたのばれちゃう。まさか撮影してただなんて…。
どうしよう…そう思いながらも次第に息が苦しくなっていって、呼吸をするだけで必死だった。
「ふ~ん。あきは遅刻はするし、いいつけは守れないし、平気で嘘もつくような悪い子なんだね。」
そういうと、首に巻いていたベルトを取るとそのベルトがお尻に飛んできた。
「あぁっっ!!」
「痛いことなんてほんとはしたくないんだけどね。悪い子は少し位痛い目みないと反省しないからね。」
背中にお尻、太ももまで何度も何度もベルトで打たれる。
もう腕が限界だったのにその痛みに腕の辛さも忘れてた。
打たれる度、その衝撃で首が絞まる。
そして私はそんな状況でもイッてしまうんだ…。
「ふふ、落書きも目立たなくなるくらい真っ赤だよ。だいぶ熱もってるね。冷やさなきゃね。」
やっと鎖を外してくれて枷も外された。
首輪だけの状態になるとお風呂場に連れていかれた。大きめのバスタブの中で膝を折って状態で片方ずつストレッチフィルムで巻かれる。
冷やす、なんて優しい言葉に聞こえるけど彼がその言葉通りに優しく冷やしてくれるはずなんてなかった。
手はグーにされ、同じく肘で折って片方ずつ巻かれ、更に逆海老の状態で足と髪を縛って縄で繋がれた。
「さ、冷やさなきゃ。」
彼は水のままシャワーを私に浴びせる。冷やさなきゃ何て言いながら、顔へ至近距離でシャワーを浴びせる。
苦しい…冷たい…必死で顔を背けようとしてもほとんど意味をなさない。
そしてこの後の予想がだいたいついている私は怖くて怖くて仕方なかった。
案の定シャワーを蛇口に変えた。ホテルの水の勢いは半端じゃない。あっという間に首の下辺りまで水がきた。
「いや…怖い…許して…」
そう懇願する私を無視して、水の勢いをゆるめた。少しずつ水位があがるように。ひどい…。
私の恐怖心はそのゆるやかさと反比例するように倍増していく。
海もプールも大好きだった。水を怖いと思うことなんてなかった。
なのに今の私は怖くて怖くて仕方がない。
「さて、僕はコンビニにでも行ってこようかな。」
「いや…お願い、行かないで!ごめんなさい!!許して…」
彼は私の言葉を無視しバスルームから出て行った。
怖くて寂しくて辛くて涙が止まらなくなった。水の冷たさなんてもう感じなかった。
下唇辺りまで水が溜まってきた頃、ドアが開いた。
戻ってきてくれた…私は心からほっとした。
でも彼が手にしていたのはホースとノーズクリップ。
「これで水の中でも息ができるでしょ。僕って優しいなぁ。」
そういうと、ホースをくわえさせ、鼻にはノーズクリップを。
そして水を一気に出してあっという間に私の全身は水の中だった。
もう、何かを伝えることすらできない。許されるのは少しの呼吸だけ。
でもその呼吸さえ彼の気分次第でホースの先を止められて自由に息なんてできなかった。
水の中は一人ぼっちで寂しくて、寂しがりの私には辛かった。
彼の姿をみることも気配を感じることもできない。
呼吸を止められることだけが、彼を感じる唯一の手段だった。
暫くすると彼は私の顔を一瞬持ち上げホースを引き抜いてしまった。
「ばいばい。バスタブの栓は抜いといてあげるよ。」
そういうとまた水の中へ…。
水が減るまで息ができないってこと…?そんなの無理だよ…
必死で息を止めているけど、半分パニックな私の息は続かない。もがくこともできない。
もうだめ…
そう思った瞬間顔を持ち上げられキスされた。
ふいうちすぎて、その瞬間にイってしまった。
こんな苦しい思いをした直後なのに…恥ずかしい。
その間にも水はどんどん減り、空っぽになると、拘束を解いて温かいシャワーをかけてくれた。
「お風呂、入りなおす?今度はあったかいのいれてあげるよ。拘束した状態で。(笑)」
「…シャワーだけでいい(汗)」
「ちっ、残念。(笑)」
そう言うと念入りにシャワーをかけてくれてタオルでふいてくれた。
なんか、おもちゃの後片付けされてる気分だな…(笑)
なんて思いながらも大事にされていることを嬉しく思ってしまう。
「さて、お仕置きの続きしなきゃね。」